7)ハラスメント対策をチャンスに変える

   日本は世界的に見ても長時間労働の文化が根強い国です。実は、マタハラが問題視されるよ うになった背景にはこのことも  

  要因にあるのではないかと考えられています。長時間労働が職場で 働く大前提になっているため、妊娠や育児によって朝から晩

  まで働けない人に対して「もっと働け」 「働けないなら価値がない」と、風当たりの強い発言をしてしまうのです。また、ひと

  昔前は、女性 は結婚もしくは妊娠をした時点で会社を去る、いわゆる「寿退社」が一般的でした。そうした文化が 根づいてい

  る企業では、出産後に再び同じ職場で働き続ける女性はほぼいません。そのため、妊娠や出産、育児による女性の変化に対する

  知識や経験が少なく、上司や同僚などが接し方に戸惑ってし まうというケースもしはしば見受けられます。

 だからこそ、変化のチャンスです。長時間労働を強いても良いことはあリませんし、妊娠や出産 に対して理解が薄い企業は決

して褒められたものではあリません。労働環境の改善がなされ、あら ゆる環境に適応できる企業の方に多くの人材が集まるでし 

ょう。つまり、企業がマタハラやパタハラの防止措置に取り組むことは、妊娠・出産をする女性労働者や、育体などの制度利用 

を希望する男 女労働者のみならす、職場全体の労働環境を向上させ、士気をあげ、生産性の向上にもつながるきっ かけになり 

得るのです。

                              (出典:資格のキャリカレ ハラスメント対策テキスト)